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 2024年3月29日(金) 15:34 JST

[Delphi] Excel をアドイン付きで起動する

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通常 Excel を起動して OLE オートメーションとして使用したい場合には、CreateOleObject を使用します。
ただ、この方法ですと個人マクロブック(PERSONAL.XLS)が使えなかったり、アドインが読み込まれていなかったりするなどいろいろ不都合が多いのも事実です。

今回はそんなときに使える 「Excel をふつうに起動させる」方法です。

この方法は、ExcelをCreateProcessで非OLEアプリと同じように起動させて、その後GetActiveOleObjectでOLEを取得します。
Excel を起動するのは、CreateExcelProcess 関数です。ここでは「Excel.Application」という識別子から CLSID を取得し、さらにその CLSID から起動情報を取得した結果を利用してプロセスを作成しています。 また、起動後すぐには OLE のインスタンスを捕まえることができないので、最大 0.5 秒を 10 回計 5 秒を待つ設定にしています。 途中で SetForegroundWindow しているのは XP 上での Excel のバグ対策です。

procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);

  // Excelプロセス生成
  function CreateExcelProcess(out hProcess: THandle): Bool;

    function GetExcelRegInfo: String;
    const
      KeyFormat = 'CLSID%sLocalServer32';
    var
      Key: String;
    begin
      Key := Format(KeyFormat, [GUIDToString(ProgIDToClassID('Excel.Application'))]);
      Result := GetRegStringValue(Key, '');
    end;

  var
    RegInfo: String;
    PROCESSINFO: TProcessInformation;
    STARTUPINFO: TStartupInfo;
  begin
    Result := false;

    RegInfo := GetExcelRegInfo;
    // Excel が導入されていない場合は、RegInfoが空文字列
    if (RegInfo = '') then exit;

    // 起動情報構造体
    with STARTUPINFO do
    begin
      cb := SizeOf(STARTUPINFO); // 構造体のサイズをセット
      lpReserved := nil;         // 上記以外は初期化
      lpDesktop  := nil;
      lpTitle    := nil;
      dwFlags := 0;
      cbReserved2 := 0;
      lpReserved2 := nil;
      dwysize := 0;
    end;

    // '/e' を付加すると初期のワークブックが抑制できる
    Result := CreateProcess(nil, PChar(RegInfo + ' /e'),
                nil, nil, false, 0, nil, nil, STARTUPINFO, PROCESSINFO);
    hProcess := PROCESSINFO.hProcess;
  end;

const
  RetryCount = 10;
  SErrorRunExcel = 'Excelの起動に失敗しました。';
var
  Excel: OleVariant;
  hProcess: THandle;      // Excel Process Handle
  i: Integer;
begin
  CreateExcelProcess(hProcess);
  try
    Excel := GetActiveOleObject('Excel.Application');
  except
    on E: EOleSysError do
    begin
      // Excelがまだ起動していない場合には、起動をかける
      if (E.ErrorCode = $FFFFFFFF800401E3) then
        if not CreateExcelProcess(hProcess) then
          raise Exception.Create(SErrorRunExcel);

      // Excel再取得
      for i := 0 to RetryCount do
      begin
        sleep(500);
        SetForegroundWindow(Handle);
        try Excel := GetActiveOleObject('Excel.Application') except end;
        if not VarIsEmpty(Excel) then break;
        // ループ最終回で取得できていなかった場合、
        if (RetryCount = i) then raise Exception.Create(SErrorRunExcel);
      end;
    end;
    on E: Exception do exit;
  end;  // Excel起動ループ

  Excel := unassigned;
end;

[Delphi] アプリケーションタスクをタスクバーに表示させない

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アプリケーションを切り替えるために使用するタスクバー。そこには起動中のアプリケーションが表示されています。
しかし、タスクトレイに表示するアプリケーションを作成した場合など何らかの理由で、タスクバーに表示させたくない場合もあるでしょう。

今回はそんなときに使える 「タスクバーにタスク表示させない」 方法です。

この方法は、アプリケーションのウィンドウ設定を変更します。
  • アプリケーションのウィンドウを非表示に(元々見えていません)する。
  • アプリケーションウィンドウの拡張設定の WS_EX_TOOLWINDOW というフラグをたてる。

この方法はプロジェクトのソースに対し修正を行います。
  1. デルファイの開発環境でプロジェクトマネージャを表示します。
  2. 次にプロジェクトを選択、右クリックポップアップメニューを表示します。
  3. ソースの表示をクリックすると表示されます。

実際のコードは以下のようになります。(斜体部分のみ入力します。)

program Project1;
uses
  Windows,
  Forms,
  Unit1 in 'Unit1.pas' {Form1};

{$R *.res}

begin
  Application.Initialize;
  Application.CreateForm(TForm1, Form1);
  ShowWindow(Application.Handle, SW_HIDE);
  SetWindowLong(Application.Handle, GWL_EXSTYLE,
    GetWindowLong(Application.Handle, GWL_EXSTYLE) or WS_EX_TOOLWINDOW);
  Application.Run;
end.

[Delphi] ユーザーの画面操作禁止

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フォームでボタンをクリックしたとき、メニューをクリックしたときの操作がある程度以上時間がかかる場合ありますよね。こんな時にもう一度、ボタンをクリックされたら...。同じ処理が平行して同時に行われることになってしまいます。
たいていこんな時には、処理中にもう一度ボタンをクリックされないように、Enabled プロパティを使用してクリックできないようにされていると思います。でも複数のオブジェクトを使用不可にするのは面倒な作業です。
そこで今回は、アプリケーション中のすべてのフォームとフォームに張り付いたすべてのオブジェクトが使用不可能になる方法をご紹介します。
この方法は、Forms ユニットにある ShowModal や MessageDlg も使用している関数を使用します。

  • ほかのフォームを触れなくする場合、function DisableTaskWindows(ActiveWindow: HWnd): Pointer; を使用します。
  • 逆に使用可能に戻す場合には procedure EnableTaskWindows(WindowList: Pointer); を使用します。

で使い方ですが...

  1. DisableTaskWindows(0) を実行します。(ちなみに特定のフォームのウィンドウハンドルを渡すと、特定のフォーム以外を使用不可にできます。)
    戻り値のポインタは、適当な変数に保存しておいてください。後で使用します。
  2. 特定の処理を書きます
  3. 元に戻すタイミングで、EnableTaskWindows(保存しておいたポインタ) を実行します。


実際のコードは以下のようになります。(斜体部分のみ入力します。)

procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);
var
  pDTW: pointer;
begin
  pDTW := DisableTaskWindows(0);  // 使用不可にして
  try
    Sleep(1000);                  // 処理をして
  finally
    EnableTaskWindows(pDTW);      // 終わったら戻す
  end;
end;

[Delphi] 切り捨て、四捨五入、切り上げ

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Delphiで切り捨て、四捨五入、切り上げする際にどんな関数を使っていますか?
Floor、Trunc、Round、SimpleRound、Ceil などを使っていることと思う。
これらの関数は、戻り値の範囲がLongintの範囲であったり、正負での扱いが対照でなかったりするので作ってみた。
x に丸めたい値を、Factor に丸め位置(小数点以下桁数:小数部第一位は1、整数部1桁目は-1)を与える。
※Delphi7 以降には、標準で通常の四捨五入関数 (SimpleRoundTo) が付いている。

切り捨て
function MyRoundDown(x: Currency; Factor: Integer): Currency;
var
  dFactor: Double;
begin
  Factor := Factor -1;
  dFactor := IntPower(10, Factor);
    if Factor < 0 then Factor := Factor +1;
  if x >= 0 then
    Result := Int(x * dFactor) / dFactor
  else
    Result := Int((x * dFactor) + 0.9) / dFactor;
end;
四捨五入
function MySimpleRound(x: Currency; Factor: Integer): Currency;
var
  Sgn: Integer;
  dFactor: Double;
begin
  if x >= 0 then Sgn := 1 else Sgn := -1;
  if Factor < 0 then Factor := Factor +1;
  Factor := Factor -1;
  dFactor := IntPower(10, Factor);
  Result := Int(Abs(x) * dFactor + 0.5) / dFactor * Sgn;
end;
切り上げ
function MyRoundUp(x: Currency; Factor: Integer): Currency;
var
  dFactor: Double;
begin
  Factor := Factor -1;
  dFactor := IntPower(10, Factor);
  if Factor < 0 then Factor := Factor +1;
  if x >= 0 then
    Result := Int((x * dFactor) + 0.9) / dFactor
  else
    Result := Int(x * dFactor) / dFactor;
end;
 

[Delphi] 簡単なファイル移動方法

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Delphiでファイルの移動をする際に、いつもどんなコマンドを使用していますか? FileCopy API とDelteFile API を組み合わせて使ってますか?
これからは、API を使うよりも簡単にできる1発関数を使いましょう!
この関数は通常のフォルダ間の移動、ドライブ間の移動に加え、UNCで記述されたフォルダにも移動できます。
ただし、移動先のフォルダが未定義だったり、すでに同名のファイルが存在していると失敗し、 False を返します。
その関数は、RenameFile 関数です。一見名前変更しか対応していないと見せかけておいて、ファイル移動もOKなんです。
使用例は以下のとおり、
RenameFile('c:\autoexec.bat', 'd:\autoexec.bat');
繰り返しになりますが、この関数は失敗すると False を、成功すると True を返します。

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