■山田祥平のRe:config.sys■ ダブルクリックにさよなら この記事を読んでシングルクリックの方が使いやすいのかと疑問を感じつつも、一番使用頻度が高い仕事用のパソコンのうち一台をシングルクリックに設定してみた。その後今日までその環境で使い続けているし、今もそのままだ。

ここでお断りしておく、くろねこはPC8801の時代からパソコンを操作し、PC9801の時代には自分専用のパソコンを所有していた。つまり、マウスが一般的に使用されるようになったWindows以前からパソコンを使用している。ロートルと表記されている古いユーザだ。
(そういえば、いつマウスは出てきたのかな？PC9801 RA21を買ったころには標準ではマウスはついてなかった。)
マウス操作で困った記憶は全くない。当時高校生だったくろねこは、何の違和感もなくすんなりと受け入れることができた。
紹介記事の中で以下のように書かれている。

マウス操作の中で、もっともハードルが高いのがダブルクリックだ。

しかし、シングルクリックならいらいらすることはなく、全ての使用者が快適に使用できるのだろうか？答えは否だ。
くろねこは、シングルクリックの使いにくさの原因がポイントにあると思う。
シングルクリック環境では選択をポイントで、実行をクリックで行う。ダブルクリックの環境ではクリックで選択、ダブルクリックで実行だ。
では使いにくい場合はどんな場合だろう。

例えば、いろいろなフォルダを"複数の"エクスプローラで開いていたとしよう。そんなとき、現在アクティブでないエクスプローラで表示されているファイルが選択したくなったとする。
シングルクリック環境ではまず、ウィンドウを切り替える操作が必要になる。エクスプローラの空いているところや、タイトルバーなどを一回クリックする必要があるのだ。
では、ダブルクリック環境どうか？ダブルクリック環境では選択したいファイルが見えていれば、そのままクリックすればいい。
つまり、シングルクリックの環境では操作が一回分余計にかかるのだ。
もう一つ、ダブルクリック環境の優位性をあげると選択にかかる時間が少ないのだ。ポイントではマウスカーソルを持っていって、しばらく"待つ"という時間があるが、ダブルクリック環境では、クリックしてしまえば待つ必要はない。

ダブルクリックができるのであれば、ダブルクリック環境に設定しておく方が現在のWindowsでは何かと問題が少ないと言えよう。しかし、なにが何でもダブルクリックで実行が楽かと言われればそうではない。WEBの画面などでは、シングルクリックで問題ないだろう。選択するという機会が通常のWindows操作に比べて少ないからだ。選択が必要な機会は範囲選択だけじゃないだろうか？(クリックで実行されるリンクの端から範囲選択を開始する際の操作性は何とかしてほしい。)

Windowsも時間が経ち、ポイントでアクティブウィンドウも変更されるなどの仕様変更が行われればこの限りではないことは言うまでもない。Windowsはシングルクリックでの操作に対して、未だ熟成されていないと言えよう。